ぶどう饅頭

ぶどうの実に見立てた和三盆あんこ饅頭


高級菓子に欠かせないのが、和三盆とも呼ばれる徳島で産する阿波三盆糖。吉野川の天然水と阿波三盆糖をふんだんに使って作られたのが、美馬市穴吹町にある日乃出本店 の 「 ぶどう饅頭 」 。
白隠元豆のこしあんをぶどうの粒のように丸めた薄紫色のしっとりとしたあんこ饅頭が串に刺されている。葡萄の香がかすかにして餡ばかりなのでなんとなく駄菓子っぽく、隠し味として僅かに練乳が入っていて微妙にミルキーな味わい。ぶどうの味はしないけれど、おいしい。


「 ぶどう饅頭 」 の名称はその形状からきているとお思いだろうけど、実は、山岳信仰で有名な霊山である剣山に武道上達を祈って訪れる人々のお土産として作られたもの。 「 武道 」 と 「 葡萄 」をかけているのである。
もうひとつシャレがあって、ぶどう饅頭の箱には一億円札が入っている。幸運券だそうだ。以前はもっと金額が小さかった。だんだんと大きくなっていくのが楽しい。