座るときは大股を開く


オヤヂは必要以上に股を開いて座る。ホテルのソファ、会社の会議室、ところかまわず股を開く。どんなに混んでいようが電車の座席では3人分の場所を占有する。開いた股の間に象でも飼っているのかと思って見てみるが、そんなことはない。そうやって確保した空間で新聞をおもむろに広げるのだ。お年寄りが自分の目の前に立っていようが新聞でみえなければいないのと同じ。いや、新聞がなくとも見えやしないのだ。ひざをつけてすこし席を譲ってあげようなどとはこれっぽっちも思わない。
なんたってオレ様はえらいのだから。自分の自信のなさが、股の開き具合に比例する。