決してメールで送ってはいけないこと


昔メールがない頃、電話が仕事の大部分を占めていた。
電話のメリットは自分の話の内容が相手に伝わったかが明確に分かるところである。相手の受け答えだけでなく、声の大きさや調子、電話を通して伝わる空気も含めて、自信がなさそうな雰囲気を感じたら、再度説明をしたものだった。伝達の効率は低いが( 一人一人に電話をかける必要があるから )、相手の理解度は高いのであった。

メールの世の中になって、伝達の効率は大幅にアップした100人、200人苦もなく送れる。ただ、複雑な内容は理解してもらえない。決して、会社の理念や行動規範の話、コンプライアンスの話、複数の部門と連携する話、新規の業務の話などをメールで送ってはいけない。なぜなら、誰も内容を理解できないからである。( 読んでさえいなという意見もあるが、一応はメールを開くので、 読んではいるが理解はできていないのだろうと私は考えている。)
読めば分かる内容でも、メールで送られると何故か内容が理解できなくなる。(メールと同じ文面を電話で音読して上げると、なんだそういう意味なのかと理解してもらえる。私も、時々音読してもらっている。)


私も含めて、明確な文章を書けない人とたとえ明確な文章でも十分な理解ができない人が、単に便利だという理由だけでメールで仕事をしている。お互いに思いが伝わらないのは、黒やぎさんと白やぎさんの歌と同じである。