本質を忘れさせる


コーポレートガバナンスコンプライアンス、ISOはアメリカ式経営の同化政策である。アメリカ資本が未開国の会社を支配するのに、これほど便利な道具はない。
日本の会社はアメリカの会社のように、明文化されたルールに則って経営されている訳ではない。ここに彼らはつけ込むのである。明文化されたルールがないということは、あたかも未開国の後進的な会社であると思い込ませるのだ。


先ずは標準ありきで話を進め、そこから外れることを考えさせない。
何のためにやっているのかの目的を忘れさせ、決められたとおりにやることが目的であると信じこませる。
未開国の会社は単なる手足にすぎない。手足が頭になってはいけないのである。支配するアメリカ資本は、極東地域の単なるリージョン会社に、組織の多様性や社員の個性よりも、いいなりに行動することだけを求める。儲かっているときは便利なお財布であり、儲からなくなるなれば整理するだけである。本国に利益があがるように、ただひたすら強要する。
アメリカの会社に支配された日本の会社の経営者は哀れである。社長だといっても親会社の誰かさんの一言で簡単にクビになる。だから彼らのいいなりとなる。すばらしい支配構造の完成である。


同化政策の効果は恐ろしい。
社員は知らない間に骨抜きにされ、無力化され思考力や反骨精神はなくなってしまうのだ。