レポートを読みますか


GRIがサステナビリティ社・KPMGに委託して、CSRレポートが現在、全世界でどのように認識されているのかを調査している。 
「 Count me in -The readers' take on sustainability reporting 」と題された調査報告書は、2007年10月1日から2008年1月31日の4ヶ月間に実施したアンケート調査、回答者への無差別インタビューをもとにまとめられたものである。全回答数のうち8割が読者、2割が非読者。要点は以下のとおり。

  • CSRレポートの読者の約6割は企業に所属。残りCSRコンサルタント、行政関係者である。企業関係者は自社のCSRレポート改善のためのベンチマークとして利用している。
  • CSRレポートはビジネスの発展に寄与していると考える読者が多い。悪いニュース、良いニュースの双方を掲載することでレポートの信用性は強められると考えている。
  • 今後CSRレポートに期待する点としては、事業活動全体とサステナビリティ方針に強い相関性を持たせること、CSR活動が企業に与えた影響を図る指標の役割を持たせること、リスク・マネジメントの具体的な実施方法を掲載すること、ステークホルダーの声を組織的に経営に組込む仕組みを提示すること(サステナビリティへのコミットメントを示しやすいため)が挙げられている。


環境と同じくCSRを「 産業 」にしたGRIは目論見どおりの結論を導いているようだ。今のCSRは業界人が身内同士でやっているだけなのである。


ひらいている
伝わりやすさ