ロック怪魚

“ ロック怪魚の申請をしてください ”
突然飛び込んできたメールにドキッとした。どんな魚なんだろう 「 ロック怪魚 」って。ゴツゴツしてて、目はギョロッとして、シーラカンスが平べったくなったような魚を想像する。深い緑色の海の中を泳いでいるのだろうか。大きいだろうな。


申請すればもらえるのか? 今の今までちっとも知らなかったが、きっとみんなもらっているんだ。私だけもらってないからメールが来たんだ。でも、どうやって申請するんだろう。ロック怪魚の申請フォームってあるのか。
隣に座っているミーさんに聞いてみようか。でも、バカにされるかもしれない。「 今頃何言ってるんですか。みんなもうとっくにもらっちゃってますよ。」なんて言われたらどうしよう。いや、もらえるのならばそれくらいはなんともない。そうだ! 勇気を出して聞いてみよう。



そこで、高速回転していた頭が止まる。
メールの差出人はヘルプデスクだ。ヘルプデスクがロック怪魚を飼っているのか ? いや、それはない。
本文を開く。くりくりとスクロールすると、アカウントをロックされた誰かが質問をしたように読める。おまけに…、宛先を間違っている…。


ロック解除………。