ぬれ煎餅


がんばれ! 銚子電鉄



銚子電鉄の 「 ぬれ煎餅 」は、銚子の良質な醤油を使用したタレがよく染み込んだ柔らかいおせんべい。なぜ鉄道会社が煎餅を売るのか。それは電車修理代を稼ぐため。


銚子電鉄は千葉県の東端、銚子から外川までを結ぶ。路線延長6.4キロメートルのほんとに小さなローカル鉄道。
2006年11月に車両の点検費用の支払いができなくなり存続の危機に陥る。「 電車運行維持のためにぬれ煎餅を買ってください! 電車修理代を稼がなくちゃいけないんです。」


ぬれ煎餅騒動の舞台裏とその後のお話は、「 がんばれ! 銚子電鉄 」、向後 功作 著、日経BP社 刊、に譲るとして、おしいです、このお煎餅。
醤油を知り尽くした、漁業と醤油の町・銚子を代表するヤマサ醤油(1645年創業)が厳選した素材をもとにじっくりと作り上げた「 ぬれ煎餅専用醤油だれ 」を使用しており、しかも煎餅工場はヤマサ醤油の中にある。鮮度が違う。
普通味のぬれ煎餅にはカツオだし、うすむらさき( 薄味 )にはこんぶだし入りの醤油だれ、甘じょうゆ味は普通味より減塩して甘みを前面に出したやさしい味。かみしめる度に懐かしい醤油の味と潮の香りが口いっぱいに広がる。