あれこれと 《 その9 》


SRIを今後どう発展させていくのか。株式市況頼みではなく、社会貢献意識の向上に委ねるのでもなく、仕組みとして考えていく段階に来ていると思います。

SRI投資は「なんとなく良さそうだから 」 という気分だけでするものではありません。投資である限りリターン ( 主には売却益。運用成績 = パフォーマンスが良いと基準価格が上昇して売った時には購入価格との差益 = 売却益が発生する ) が求められます。そして、「 そもそもSRIって何のためにやっているのか 」 という本来の意義が、今、問われているのではないでしょうか。


「 私がSRI投資をした結果はどうなったの、少しは世の中良くなった ? 」 に答えられるファンドはありません。どれも運用成績しか開示していないからです。

その要請に応えるためには、情報をオープンにして社会的価値、経済的価値を実感してもらい共感社 ( 企業側です ) と共感者 ( 投資家側です ) を増やしていくことが必要なのだと思います。

結果としての運用成績だけを開示していればよい時代は終わりました。これからはSRIの本来の意義である 「 どのように社会が良くなったのか 」 を具体的に実感してもらうことが必要なのでしょう。

そうでなければ過去のITバブル崩壊時と同じ経緯を辿り、恐らく、株式相場の下落とともにSRIは忘れ去られてしまう気がします。



( この次をお楽しみに )

SRI あれこれと 《 その8 》 はここです。
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