本気で伝える


会社の最も大切な資産は「 信用 」 だ。あらゆる企業のCSR活動の課題はガバナンスとコミュニケーションにある。( 2007-09-27 社会的信用を得る


CSRレポートとして、企業はその1年間の活動をまとめている。でもそれだけでは充分には伝わらない。伝わらないことは、やっていないのと同じことである。だって、世の中の人たちは知らないのだから。


きれいな冊子をGRIガイドラインに則って丁寧に作るのもいいけれど、それだと 「 CSRレポートを作る 」ことが目的になってしまう。( 実際、多くの企業でそうなっているのだが…… )


自分の会社のことを「 本気で伝えたい 」と思っていますか?
「 自社のことをもっと伝えたい 」、「 会社のこんなところを知ってもらいたい 」と本気で思っているのならば、内容にも体裁にも現れてくる。とりあえず形だけ整えればいいか、なんて考えていたら、どこにでもあるようなCSRレポートを1年に1冊出しておしまいである。
「 本気で伝えたい 」と思っているのなら、手段はいくらでもある。ブログでもメルマガでも、例えば、1週間にA4用紙で1枚、裏表で2ページの「 コミュニケーションレポート 」を毎週出し続けても、年間52週の52枚、計104ページの立派なレポートになる。ブログを毎日書き続けると365ページだ。


こんな話を企業ですると、「 私たちはあなたと違ってCSRだけでなくほかにも仕事があるから、なかなか本格的に取り組むことができないんですよね…。 」などとすぐに言いわけをする担当者がいる。
楽して伝えようというのがそもそも甘い考えであり、「 自社がどう考えているのか真剣に伝えたい 」、「 こんなことをしていることを本気で知ってもらいたい 」とほんとに思っているのなら、できるのです。

「 面倒だ 」、「 続かない 」ということは結局、「 世の中にいろいろと伝えるのは面倒だ 」、  「 ステークホルダーにいろいろと教え続けるなんて続かない 」などと言っているのと同じことで、そんなふうに思っている会社を誰が信用してくれるのだろうか。