10年つきあう



資産運用では、いついかなる時も「 今 」の正解を求めてはいけない。
「 今 」ではなく、「 将来の納得 」のために行動するのが、投資の本来のあり方なのだ。そのためには、これから先、将来にわたって人々の生活にとってずっと必要なものを、ひとつひとつあげてみることが有効である。


業績予想はせいぜい今期・来期、長くて2年後までのものしか載っていない。
経営者がどれだけがんばっても、それは企業の成長にとって半分でしかない。残りの半分は消費者がお金を出すかどうかにかかっている。企業の売上の良し悪しの発端は、実は「 好き・嫌い 」なのだ。
「 自分が贅沢したい 」というところから一段上がって、持って産まれた能力や意欲、夢を社会のために生かしたいという場合には、その思いを遂げる手段として「 お金 」はすごく大切になってくる。


金利上昇を睨んで、個人投資家が銘柄選択で注意すべき点はなんだろうか。まず、借金の多い会社は避けるということだ。
配当を出さなくても、キャッシュや資産のある会社はM&Aの対象になりやすい。もし株価が安値に放置されていれば、恰好の狙い目となる。

次世代エネルギーの開発や食糧不足への対応、それに地球環境の保全は地球規模ニーズとして、今後も高まる一途である。

投資家や市場関係者から見向きもされない分野が意外とおもしろい。つまり、成熟産業の中から長期投資対象を見つけるのだ。


皆が売ろうとして必死になっている時は、なにもかもがやたらに安い。そういった安いときに買っておくから、長期投資家は結果として、大きく儲かる。



引用文献: 「10年つきあう株を見つけよう!」 澤上篤人 著、 ダイヤモンド社