地球にやさしい


「 地球にやさしい 」というものには眉唾が多いと思っている。


某電力会社は「 消費電力を減らして“ CO 2 ”を削減しましょう! エコライフ 」とかPRしているが、 それって「 エゴライフ 」でしょ。いくら節電をしても、発電所の発電量が減らなければ、“ CO 2 ”は減らないのである。電力会社としては、「 節電してもらって電力ピークを抑えることができたら安心。原子力が使えないので、需要過多になると電力会社は大損するからできるだけ節電してね 」というのが本音なのだ。そもそも、温暖化に一番影響あるとされる「エアロゾル( 水蒸気 ) 」については全く無視されている。企業の排出するエアロゾルなんぞ計測さえされていない。


消費者が企業の環境活動があたかもビジネス活動の一環であったり特定の商品サービスに利益をもたらすと誤解を生じさせるような活動を「 グリーン・ウォッシュ 」という。以下のような特徴がある。


1.意味不明の、印象だけ柔らかい言葉や用語
  例:地球にやさしい

2.グリーン商品なのだがそれを生産しているのは反環境的な工場
  例:河川汚染をもたらしている工場で生産される持続性の高い電球。

3.暗示的な図
  環境に良い影響を与えていることを暗示するようなイメージ図。
  例:煙突から煙の変わりに花が排出されている図。

4.局地的な主張
  全体的には反環境なのにごく小規模な環境活動のみを強調する。

5.ドングリの背比べのなかでの誇示
  環境活動が大幅に遅れている産業のなかで同業者と比較し、「 同産業で最高レベル 」と主張する。また、その他企業よりも若干環境活動が進んでいることをアピールする。

6.明らかな論理性の欠如
  危険な商品をグリーン化したところで安全にはならない。
  例)エコ・フレンドリーなタバコ。

7.分かりにくい表現を使った誤魔化し
  専門の科学者だけが理解できるようなわけのわからない用語や情報。

8.空想を誘導する
  例えば、環境によいことを保証する「 ラベル 」はあたかも第三者からの承認を得られたように見えるが、企業が独自に作った場合もある。

9.証拠はゼロ
  言っていることは正しいのかもしれないが、証拠はあるのかな。

10.あからさまなウソ
  完全に偽造された主張やデータ。



家庭では一生懸命にペットボトルとか分別しているけど、そのほとんどが焼却されていることを知っていますか?実は分別する時間とそれを集める分だけ“ CO 2 ”が増えるのです。本末転倒です。ペットボトルなど、リサイクルするより新しく作ったほうが安くてエネルギーも少なくて済むのに、などと言う輩は非国民扱いですけど、東京都ではペットボトルの分別を止める方向で検討が進んでいるようです。
リサイクルペーパーの偽装が問題視されました。偽装したことは責められて当然ですが、今の技術では同じ品質にするならリサイクルするより新しく作ったほうがエネルギー消費が少なくて済むというのが常識です。


限られた地球資源を大切に使うことは非常に重要なことです。省エネも重要、環境破壊も当然大きな問題です。だからこそ、本当にお金をかけなければならないことを真剣に考えていかなければならないと思うのです。