埋れ木(うもれぎ)

埋木の舎



十三代彦根藩主となった井伊直弼が35歳までの不遇時代を過ごしたといわれる侘び住まい「 埋木の舎 」から名を付けられたのが、いと重菓舗の「 埋れ木 」。その形や色合いは素朴であり平凡であり華やかさはないが、上品な奥ゆかしさを感じさせる。


手芒豆を水飴でじっくりと炊き上げた白あんを求肥でくるみ、抹茶入りの和三盆糖をまぶしている。ふうわりと柔らかく、口のなかであんと求肥がとろけるように和みあう。淡い和三盆の甘さがす〜っと広がりすぐに消えていき、コシのある求肥の舌触りが余韻を残す。