豆外郎


枯淡の味



山口は西の京といわれるほど文化の華が咲き誇ったところである。外郎の起源もそのころに遡る。室町時代大内氏守護大名のときに製法が伝わったこのお菓子は、毛利藩政時代を経て時代に合わせながらその材料や製法を進歩させつつも、伝統である「枯淡の味」を受け継いでいる。


上質の小豆を丹念に蜜炊きして外郎と合わせた、本多屋の 「豆外郎」 もそのひとつ。外郎のふくよかさに小豆のほのかな甘味が加わり、絶妙で高雅な風味となっている。