花びら餅

初釜



花びら餅とは、京都でお正月にだけいただく伝統の御菓子の一つ。京都のお雑煮に見立て、白味噌のあんをごぼうと共に求肥で包んだお菓子。
求肥からほんのりと桃色が透けて見え、白味噌の風味豊かな上品な甘さがある。ごぼうを包むのは茶道裏千家の初釜の「 菱葩( ひしはなびら )」をお菓子にしたものであることからきている。「 菱葩 」は丸く平らにした白餅に、赤い小豆汁で染めた菱形の餅を薄く作って上に重ね、柔らかくしたふくさごぼうを二本置いて、押し鮎に見立てたもの。鮎は年魚と書き、押年魚は鮨鮎の尾頭を切っ取ったもので、土佐日記には「元旦に供える」とある。