経営の理念


日本語版ニューズウィーク7月4日号に世界企業500が掲載され、改めてCSR(Corporate Social Responsibility:企業が果たすべき社会的責任)で会社を評価するということについて考えています。
財務データを重要な指標としてお飾りのようにCSR“活動”を添える、それでいいのですか?

経営の理念なんか「ある」か「ない」かだけでしか評価されないし、どんなにりっぱな経営哲学を実践している会社であっても未公開会社は評価の対象にすらならない。



今のところ世界的なCSR標準であるGRIガイドラインにおいて、日本の先導者といわれている方が東証一部上場企業の社外取締役に選任され、「株主を初めて意識した。株主vsステークホルダーの折り合いをどうつけるかがこれからは大事だ」と、いまさらながらのずいぶん勘違いなことを発言されています。

GRIガイドライン信奉者の方には前左翼的な「資本家(=企業経営者、株主)性悪説」に立ち、だから外部からの統制が必要なのだという意識を持つ人たちが多いようです。この場合、GRIガイドラインは企業の財務に関わる内部統制を強要するSOX法の思想と、根は同じです。

確かに北海道の食肉加工会社のようなどうしようもない会社もあって、外部から無理やりにでも変えていかねばならぬという気持ちはわからないではありません。

しかし、人が他人から言われてその考え方を変えられないのと同じく、会社も外部から言われただけではその経営姿勢は変わらない。経営者自らが先ず想うこと、やろうと決めることから物事は進みます。



徐々に新しい経営哲学を持った会社が注目されるようになってきました。
旧い世界のビジネスの目的は「お金を得ること」
新しい世界では理念に基づいて経営されており、ビジネスの目的は「ビジネスを通じて社会のお役に立つこと」そして「得たお金を幸せな社会にするために使うこと」。


⇒ 「 社員をサーフィンに行かせよう 」 イヴォン・シュイナード著 東洋経済新報社
会社はどうあるべきか、地球と共生していくための経営。パタゴニアの経営実践記録。
「健康な地球がなければ、株主も、顧客も、社員も存在しない」
「世界を変えたいならば、自分自身が変わらなくてはならない」


私、人生変わりました。