会社の格付け、人の格付け


引退するかどうかと責められた朝青龍の「 横綱の品格 」、ベストセラーになった 「 国家の品格 」、売れているそうな 「 女性の品格 」。
このところ、いたる場面で品格を論じる人たちが増えている。他人の品格を非難する人たちは、自分には 「 品格がある 」 と、きっとそう自負しているからだろう。でもその基準って何ですか。自分の感覚、美意識、流儀に合わない、気に入らないというだけで他人を品格がないと批判する。それは単に他人を認めることができないからだけじゃあないのですか。
規格、合格、資格などの言葉からも分かるように、「 格 」 とは型や等級を意味するものです。社会に一つの品格を求めることはその社会に生きる人たちを同じ型に誘導することです。これは異分子を受け入れない全体主義を好む人たちの常套手段です。それぞれの文化や宗教に基づいた品格がそれぞれにあるでしょうに、そのことが理解できないわけですね。

CSR格付けも同じようなものでしょう。会社の目的、やっていることが違うのに、一律にガイドラインに準拠することが強制され、準拠の程度で格付けをされてしまう。なんかおかしいのではと思います、私は。