赤福

餅の柔らかさ、あんのきめ細かさ、絶妙なバランスにたちまちとりこになる。


伊勢神宮内宮の旧参道沿いに切妻造り妻入りの歴史を感じさせるお店、「 赤福 」。お菓子の名前そのものが店名である。赤福は、つきたての餅の上に小豆あんをのせただけのシンプルなものであるが、餅の歯ごたえ、きめ細かなあんの甘さと舌触りは他のあんころ餅の追随を許さない。

伊勢参りの参拝客のために作られたこの餅の名の由来は、まごころで喜びを願うというという意味の“ 赤心慶福”。白い餅は五十鈴川の川底の石を、三筋のあんは川の流れを表しているという。宝永4年( 1704年 )の創業の昔ながらに、あんは熟練の職人によって指でのせられている。


生菓子であるため日持ちは2日。そのためか商圏が狭く、名古屋あたりまででないと購入するのが難しかった。今ではうれしいことに高速道路のSAでも購入することができる ( 東名 養老SA、中国道 三木SA )。

かつてはお福餅などというまがいものが出回ったこともあったが、駆逐されて見かけることもない。やはりホンモノは強い。