要求していることは


NPO、NGOやいわゆるCSR有識者のみなさんは、企業に対して 「 ステークホルダー・コミュニケーションをもっと推進しろ。社会とコミュニケートしていくことが企業の使命だ 」 などとおっしゃる。でもこれは、「 我々をステークホルダー・ダイアローグに呼べ 」 とか、 「 我々の主張を第三者意見としてCSRレポートに掲載しろ 」 という意味である場合がほとんどだ。ほんとは自分たちのことしか考えていないくせに、大上段に構えて正論を吐く。


コミュニケーションは一方的にできるものではないのだが………
例えば、意見や要望を教えてもらうためにCSRレポートには必ずアンケートをつけて配布しているが、NPO、NGOやCSR有識者のみなさんから回答が返ってくることは、まずないのである。
CSRレポートは企業からの投げかけなのだから、読んだ側にはその内容に対して自分の意見を伝えることが必要だ。そういったこともしていないのに、企業に対しては 「 ステークホルダーとのコミュニケーションをしっかりと取って欲しい 」 などと要求しているのは奇妙な話である。まぁ、NPO、NGOとの会話というのがCSRではお約束のように言われてますからね。


ステークホルダーダイアローグや第三者意見などは、企業がわざわざお膳立てをし、筋書きを決めて、その結果出てきたものに過ぎない。本音のコミュニケーションとして必要なのはもっと地道なことだと思う。先ずは、アンケートへの回答からお願いしたいのだが…。