社長、それはあんまりです


JAS法違反から食品衛生法違反へと事態は急展開し、赤福社は無期限の営業禁止処分となった。
300年の伝統をもつ老舗和菓子屋 「 赤福 」 ( 三重県伊勢市 ) が赤福餅を解凍・再包装して出荷していた問題に関し、同社は店頭の売れ残り品を回収し、製造日と消費期限を改ざんして再出荷していたことが18日、農林水産省の調査で分かった。さらに一部を餅とあんとに分け、子会社に販売したあんを「 原材料 」 として和菓子に再利用していた。餅にも同様な疑いがもたれている。これまでの釈明 ( 例えば、12日付けリリース )は偽装行為のほんの一部しか白状していなかった、というよりウソの説明をした訳だ。

そして、18日付けで公表された赤福社のお詫び文書 ( 兼 回答書 )は、あまりにもむごい内容である。事件の責任を、あたかもグループ子会社とそこで働く身障者の従業員の方になすりつけているかのように読める。何故わざわざ 「 同作業には第2製品課の従業員 ( 在籍者36名 ) が従事していましたが、その中には聴覚障害者が2名含まれていました。なお製造現場には身体障害者がこの2名を含めて3名就業しております。 」 などということを記載したのか。聴覚障害故に指示を聞き誤ったとでも言いたいのか。指示者と実行者が判明していない ( 事実として公表されていない )この時点での情報開示としては、全くもって不適切だ。
仮に万一そうであったとしても、社長は自分の責任だと言わねばならない。これまでの記者会見でも見苦しい振る舞いをしていたが、ここまで腐っていたとは…。


私はずっと赤福が大好きでファンだったから ( 和菓子探検隊 )、第一報を聞いたときには 「 なんとか応援したい 」 と思っていた。でもこの文書を読んで、心が折れてしまった。

回収した賞味期限切れで硬くなったお餅を、冷凍にして解凍することで作りたてのようにできる技術があるのなら、もっと他の有益なことに使って欲しかった。