山田屋まんじゅう

口の中でサラっと広がるこし餡の味わい


薄皮からこし餡の淡い紫色が透ける上品なおまんじゅう。直径3センチほどの極々小さなひと口サイズが可愛らしい。
最上級の北海道十勝産小豆を添加物を一切加えずに丹念に練り上げたきめ細やかなこし餡は口の中でサラっと広がる。小豆の風味が生きた純な味わいのほどよい甘さ。さらりとした後口と小粒のサイズにもつられて、4つ、5つは余裕でぺろりと食べられる。


慶応3年の創業から140年、ひと種類の饅頭 「 山田屋まんじゅう 」 のみを作り続けるのは、四国は松山の菓匠『 山田屋 』。 製法は初代の高辻源蔵以来、一子相伝として親から子、子から孫へと受け継がれ、現在が五代目。清楚なパッケージに一品を作り続ける潔さが伺われる。

  • 「 山田屋まんじゅうは横綱千代の富士。小さな体で圧倒的な心技体を見せつける 」( 内館牧子
  • 「 アトムは十万馬力じゃなくて、まんじゅう馬力だったんじゃないか 」( 谷川俊太郎
  • 「 あとひとつ、この小ささが 罪つくり 」( 阿川佐和子


食通で知られた吉田茂元首相がこよなく愛し、国葬の日には霊前にも添えられた、との曰くもある。