柏屋薄皮饅頭

黒糖入りの薄皮でたっぷりの餡が包まれたぜいたくさ


柏屋薄皮饅頭といえば全国的に知られた郡山の名物。たっぷりの餡が風味の良い薄い皮でやさしく包みこまれ、丁寧に蒸しあげられている。
皮はあくまでも薄く、餡はきめ細かく、甘さは淡いのに深みがある。皮には黒糖蜜が配合され、艶々でほどよい張りが見る者の食欲をそそる。一口食べると黒糖の素朴な香りがほのかに口の中に広がり、たっぷりの上品な餡と溶け合う。


この薄皮饅頭はかつて奥州街道の郡山宿で売られていた茶屋饅頭。旅する人たちの疲れをいやすところとから評判が各地に広がり、いつしか旅人たちは、わざわざ遠回りしてでも名物の薄皮饅頭を求めて薄皮茶屋に立ち寄りみやげとして持ち帰るようになった、と言われている。

以来156年を経た現在、東北新幹線東北自動車道の開通そして福島空港の開港によって、柏屋薄皮饅頭は福島のおみやげとしても全国区で長い人気を保っている。