良い人になりましょう。


一日を幸せな気分にして人生までをも変えることができるのは、ちょっとした思いやり、すなわち、微笑み、心遣い、ほめ言葉、親切である。


社長であれ、PTA会長であれ、思春期の娘と会話がしたい男親であれ、ナイスなパワーは、なかなか目標が達成できないでいる人の勘違いに風穴を開けてくれる。

ナイスになれば、職場や家庭の人間関係はよくなり、ぐっすりと眠れるようになる。もちろん、いい人でいることは、他人のために自分の欲望を犠牲にすることではなく、自分のためになる。

いい人でいると、単にゴールを達成できるだけでなく、そのパワーを、もっと発揮できるようになる。今抱えている問題に対する、第二、第三、第四の解決策もきっと見つかる。



現代は、自分が優位に立つために他人を蹴落とすことが正しいとされている。「 お人好しでは成功できない 」、「 良い行いは報われない 」と言われている。だが本当にそうなんだろうか?

他人のニーズを自分のこととしてとらえることで、自分が望むものを手にすることができる。その理解をベースに、自信を持って前向きに進んでいく。それが「 ナイス 」な人の考え方だ。

数々のデータも、この事実を実証している。トロント大学の調査では、感じがいい人の離婚率は平均の約半分だ。ダニエル・ゴールドマン教授は、従業員の心の持ちようが、収益に直接影響するという。

ミシガン大学の調べでは、ボランティアをする人は、しない人より、早死にする率が60%も低い。訴訟を起こされない医者は、2回以上訴えられた医者より患者との対話が3分以上長い。


いい人でいれば、愛にめぐまれ、高収入で、健康で、裁判に時間を費やさずにすむ、ということ。
結局は一人一人の小さな思いやりが、自分を幸せにし、世の中を幸せにする。シンプルなことなのです。


引用文献: 「 ナイスの法則 」 リンダ・キャプラン・セイラー、ロビン・コヴァル 著、幻冬舎