自分のものとする


過去の 「 常識 」を これからの「 非常識 」 とする思考や行動の転換は、たやすくできるものではない。

ある人は、頭では分かったけれど、自分の問題とはならず、やらされ仕事となり、上司の指示、会社の方針だからと、ほかに責任を転嫁して仕事を部下に指示する、という行動を取る。悩みや学びも浅く、人との摩擦も少ないから、鍛えられることも少ない。このタイプの人は、仕事は無難にこなすが、付加価値が小さく、応用範囲も狭い。せっかくのチャンスを逃している。つまり、自分の能力の壁にようやくたどりつけたのに、これを乗り越える努力をするのではなく、壁を避けて回り道をして、軋轢から逃げてしまう。職場に波風は立たず、協調性豊かに見えるが、成長は期待できない。
一方、ある人は、この問題を自分のテーマとしてとらえ、考え、悩み、学んで、案をつくり、自ら行動する。思わぬ知恵が生まれて、期待以上の成果が付加される。


改革を続けていくということは、現状の考え方を、一度全てマナイタに載せて新しい基準で評価し、よいものは残し、ほかは捨てていくということである。一人ひとりが自分の問題としてやり抜かないといけない。実践の段階で一人ひとりが試練に立たされる。
だからこそ、自分のものにできる人材が見えてくるのだ。