外郎( ういろう )

わらびの粉



外郎は、同名の民間薬( 外郎薬 )を製造する小田原の外郎家の来客用菓子として伝えられていたものが、明治以降に薬と共に販売されるようになったことで全国に広まったといわれている。名古屋の青柳、伊勢の虎屋と並び、山口の御堀堂が名を知られている。


山口に伝わったのは室町時代大内氏守護大名のとき。今は御堀堂がその味を伝えている。この店の外郎は、わらびの粉と精製した小豆あんを主原料として蒸し上げているので、まろやかな舌ざわりとふわっとした歯ごたえが特徴である。ちなみに、名古屋は米粉、伊勢は小麦粉を使っている。
中原中也がここの外郎を好んでいたことは有名な話。第18回全国菓子大博覧会において最高賞の名誉総裁賞を受賞している。