関の戸

亀山ブランド



江戸時代の町並みが美しく保存されている三重県亀山市関町は、東海道五十三次の宿場町の一つである。関宿にある深川屋陸奥大豫は江戸時代から続いており、天明四年(1784)建造の商家がそのまま残っている。ここで寛永年間より370年以上代々にわたり作り続けられているお菓子が「 関の戸 」。
赤小豆のこし餡を薄い求肥で包み、阿波特産の和三盆をまぶした一口大の餅菓子で、その様は関の町の背後にそびえる鈴鹿の嶺に降り積もる白雪になぞらえたもの。素朴なみかけのお菓子だが、口に入れると程良い甘さと上品な味わいが楽しめる老舗の味がする。


深川屋の庵看板は江戸側と京都側とで「 関の戸 」の字体が違います。「 ひらがな 」を辿れば京方面、「漢字」を辿れば江戸方面ということになります。この慣習はどこの宿場町でも同じだとの由。