加賀宝生( かがほうしょう )

能楽の趣



加賀宝生は能楽の流派の一つ。加賀藩5代藩主 前田綱紀江戸城の将軍御前で、宝生流を取り入れた能を初めて舞ったのが起源とされている。


金沢 諸江屋の「 加賀宝生 」は、その能楽の雅味ゆたかな趣きを取り入れたお菓子。しっとりとした生落雁で羊羹をはさみ、落雁の白と、羊羹の黒との対称がシンプルで美しく、格調高いものになっている。


諸江屋は嘉永二年(1849年)に創業した落雁を専門とするの老舗。
落雁は、ウルチ米の粉を煎り、砂糖とまぜてこねあわせたものを木型で押し固めて作る。享保3年(1718年)刊「 古今名物御前菓子秘伝抄 」に、既に落雁の製法が載っている。