御目出糖( おめでとう )

お祝い



入試合格、就職、結婚、会社の創業記念それにお正月にと、慶事のお菓子として有名なのがその名もおめでたい「 御目出糖 」 。


「 糖 」の字からは落雁系の砂糖菓子を想像するかもしれないが、北海道十勝産小豆のこし餡に上新粉やもち米粉を加えてそぼろにして蒸し固めた村雨である。
全体が小豆色をしており、表面に大納言小豆を散らしている。箱の蓋を外すと、まるで重箱に詰めたお赤飯のように見える。


軟らかくもなく固くもなく、淡い甘味のもちもち感で、まことに食べ心地がよい。ゆっくりと噛んで食べていると意外に量感があって、おやつにちょうど良い。


作っているのは東京中央区にある萬年堂本店。元和9年( 1623年 )創業の老舗。現在の当主は13代目となる。明治の東京遷都に従って9代目の時に京都からに移転してきたそうな。400年を経ようとする銘菓である。