やき栗

和風グラッセ



「 栗は炊いて軟らかくしますが、形を崩さないようにするのが難しい。栗の自然の味わいを残すよう心がけています 」と言うのは二條若狭屋三代目当主。


京都 二條若狭屋(にじょうわかさや)の「 やき栗 」は、見た目の美しさはもちろん、一つつまんでみたいなあという気を起こさせるお菓子。手間をかけた和風グラッセである。
甘露煮にした大粒の丹波栗をまるごと栗あんで包み、こんがりと焼き上げている。あんは白小豆と大手亡豆に栗を練り込んでおり、とき卵をつけてほんのりと焦げ目の入った焼き色の風情がいい。


ほんのり甘く、香ばしく、ホクホクした食感。栗ほんらいの風味がよく引き出されている。