雪月花

風雅


もち米の薄皮種の表面に浮き出た 「 雪月花 」 の文字。柚子の香りが気品高い。大分市にある明治元年創業の橘柚庵古後老舗( きっつあんこごろうほ )の風雅な茶菓子である。
「 雪月花 」 は白、薄青、薄紅のあえやかな三色のもち米の煎餅に、柚子の中皮の白い部分だけを使って砂糖だけを加えて練り上げたあんがはさまれている。火加減ひとつで練り上げるその手法は家伝ものであり、色といい、姿といい、香りといい申し分ない。サクッとした歯ごたえと、柚子練りのほのかな酸味が調和している。


原料の柚子は、毎年11月〜12月に収穫した地元大分産のものを使う。機械を全く使わずに手で皮を剥いて1年分の柚子を練ってしまうそうだ。この練った柚子があまりの評判となったため、単品でも販売をしている。( 甘露柚練 )